放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク

放射能から子どもたちを守るために意見交換をする場所とする。

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定例月例会を開催します

放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」か ら の お 知 ら せ 
2012年7月29日、私たちは放射能から子どもたちを守るため、健康で安心な暮らしを取り戻すため、市民、各団体、地域と連携しながら、考え、学習し、行動することを目的として、 「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」 を結成しました。

「情報共有」「学習」「つながり」「交流」の広場
8月 例 会 8月 11日 (土) 午前10時~12時 栗原市市民活動支援センター


① 原発、ほんまかいな? DVD映画上映 カラー75分2011年3月11日、冷却水を喪失し、一気にメルトダウンと水素爆発にむかった 福島第一原発。
「電気事業連合会のパンフレットには『地震にも津波にも大丈夫』て書いてあるけど、うちら、だまされてたんとちゃうか?」「なんでそんな危ないもんが日本中にあるねん!」パンフレットを手に、八百屋の店先で悩み始めた由貴江と容子。二人の疑問に、専門家や当事者がていねいに回答していく。
ピークを過ぎているウラン資源。ウラン鉱山で引き起こされている環境破壊や被ばく。輸送や燃料加工、再処理や廃棄物処分の過程で放出されるCO2。海に垂れ流される温排水、どんどん出る放射能を帯びたごみ。実現の見込みがまったくない高速増殖炉、ハイコスト・ハイリスク・ノーリターンの再処理計画、行き場も処理技術もない高レベル放射性廃棄物。最も高かった原発のコスト。事故がなくても放出されている放射能。被ばくを伴う労働がなければ発電できない事実。実はたくさん起きていた事故。本当は、原発がなくても足りる電気。そして、福島第一原発災害は、多くの影響と被害をもたらしている。引き上げられる基準値、避難せざるを得ない人びと、農業など第一次産業への被害、脅かされる食と健康――。
一つひとつの事実を追い、原発の「ほんとうの姿」に迫る。原発を「ちゃんと知り」、いま、未来を私たちで構想するための作品。
お話/細川弘明(PARC代表理事・京都精華大学) イボンヌ・マルガルラさん(豪州カカドゥの先住民族ミラル) 小出裕章さん(京都大学原子炉実験所) 大島堅一さん(立命館大学) 菅野正寿さん(福島県二本松市 有機農業) 崎山比早子さん(高木学校・元放射線医学総合研究所) A.Gさん(元原発労働者) 渡辺美紀子さん(原子力資料情報室) 根本敬さん(福島県農民連) 田中優さん(環境活動家)

② 意 見 交 換 をします。 8月例会のテーマは、「原発・エネルギー問題と、女川原発の危険性」です。映画の感想を出し合いあった後に、このテーマでの話をしたいと思います。6月、7月例会からの話の続き、「内部被曝と外部被曝の危険性について、栗原の食べ物・飲み物は大丈夫か?」「子どもがいる家庭での除染を急がせ、よう」も継続中です。

この後も 毎 月 (第2土曜日 午前10時~12時 )
栗原市市民活動支援センターで、 月 例 会 を持ちます。(出入り自由です。)
* 参加費:300円(資料代として)
* 会場には資料、汚染マップなどいろいろな展示を用意しています。
* お子さん連れの方も歓迎します。(託児コーナーもあります)


「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」
   連絡先/本田敏夫 TEL・FAX 0228-23-7707 E‐mail gsbjj525@yahoo.co.jp
  「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」のブログ http://kuriharasimin.blog.fc2.com/

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  1. 2012/07/31(火) 11:43:20|
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宮城県母親大会の全体会で報告しました

                                                     2012.7.2
宮城県母親大会の全体会で報告しました
 7月1日、塩竈市立月見ヶ丘小学校を会場として開かれた第52回宮城県母親大会は、宮城県内から約1600人が集まりました。その全体会で、「復興をめざして」として各分野からの報告が5つされました。漁業、商工業、教育、福島の女性たちのとりくみの4つに続き最後に、栗原での「放射能から子どもを守る運動のとりくみ」を、「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク準備会」の副代表の佐藤 澄子さん(栗原母親連絡会代表)が報告しました。また、来年の第53回宮城県母親大会の開催が栗原市で行われることが決まりました。
 栗原での「放射能から子どもを守る運動のとりくみ
4人の発言を聞いていて胸が痛くなりました。改めて、女川原発の再稼働を決して許してはならないとの思いを強くしています。
 今、栗原では、5台の放射能測定器がフル稼働しています。子どもたちを何としても内部被爆から守りたいという私たちの運動が実って、昨年から給食の測定は行われていました。それも国が500ベクレルなどというとんでもない規準を打ち出していた時に10ベクレルという数値で測定していました。その給食用に2台。残り3台を市民が持ち込んだ食品の測定に使われています。
栗原は豊かな農村地帯です。子どもたちの多くが自分の家で作ったものを食べています。その田畑の土壌が放射能で汚染されていたら、生産地を選んで食べることができる都市部の子どもたちより何十倍も内部被爆の危険性が増すことになります。自家消費する農産物を測定するシステムが、この4月からようやく実現できたのですが、悲しい現実が突きつけられました。
 6月20日まで持ち込まれた食品は1423件。このうち231件もの食品から100ベクレル以上の放射能が検出されました。コシアブラ、ワラビなどの山菜、原木椎茸、筍、イワナ、ヤマメなどの川魚は高い確率で放射能が検出されました。
 木の実も危ないと聞いて昨年つけた梅干しを持ち込んだら、200ベクレル近くあった。捨てるかどうか迷っている。知り合いから筍や山菜をいただいたが申し訳ないが捨てた。草餅を作ってご馳走をしようとしたら誰も食べなかったなどという話も聞かれるようになりました。
 放射能への関心が高まり、検出可能性の高い食べ物を口にしなくなった市民が増えたことは嬉しいことですが、せっかくつけた梅干しの処分を悩んだり、手間暇かけて作った草餅を誰も食べてくれなかったおばあちゃんの気持ちを考えると切なくなります。豊かな野山の幸を季節ごとに取り入れてきた栗原の食文化が壊されたことに強い憤りを感じます。
 私たちの運動は、行政に、栗原市が放射能で汚染された地域だと認めさせることから始まりました。栗原の基盤産業は農業です。その大地が汚染されているとしたら、栗原は大打撃を受けます。ただ黙って嵐が過ぎ去るのを待ちたいという気持ちが分からないでもありません。でも、それでは子どもも栗原の未来も守れません。
 
行政をその気にさせたのは、私たちが自主測定した数値を盛り込んで独自に作成した栗原の放射能汚染マップでした。事実の重みです。また、市との話し合いの度に、私たちが千の声を上げるより市長さんや市当局が放射能対策に本気になって取り込んでいることをアピールした方が栗原のイメージアップになると訴え続けました。
 まだまだ課題は山積しています。それでも、学校や保育所、グランドなど子ども達が関わる施設の定点測定、除染、希望する家の出前測定、食品測定また、空間線量の高い地域の子どものホールボデイカンター健康調査など、県に先駆けて取り組みを進めている栗原市の努力は大変ありがたいです。
 先日行われた5回目の市への要請行動には、若いママが二人もデビューしました。栗原は人の結びつきがとても強い地域です。放射能の関心が高まってきたとはいえ、まだまだ圧倒的に、そんなことで騒ぎ立てるなという雰囲気が強い中で、放射能が心配だと声を上げるのはとても勇気がいることです。どれほどの葛藤があったことでしょう。どこの嫁だとすぐ特定される地域でよくぞ決意してくれたと目頭が熱くなる思いでした。
 給食を拒否し、九州や北海道の食品を取り寄せ、給食と同じ献立のお弁当を持たせ続けている若い夫婦もいます。何人もの教育関係者に囲まれ、それでも我が子の未来を守るため、行動を起こしてくれた若夫婦の勇気が、私たちの運動を励まし、前進させてくれました。同じように、この栗原の取り組みが、他の自治体への働きかけの参考になれば嬉しいです。
 母親大会は、戦前、息子や夫、恋人を、ただ黙って戦場に送り出さなければいけなかった女性達が、「もう黙っててはいけない」と、核実験に反対する声を上げることから始まりました。以来半世紀、私たちの先輩女性達はその時々の課題で声をあげ行動をし続けました。
 私たちは一人ではないと改めて思います。7月29日に「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」を立ち上げます。安心して子どもを産み育てられる栗原を取り戻すために、更なる健康調査、公の場所から子どものいる家庭へと除染場所の拡大、土壌の測定など、課題もやるべきこともたくさんあります。まだまだ息の長い運動を続けなければなりません。何よりも内部被曝の危険性が高い食べ物を食べ続けている子どもがまだまだ多いことを憂いています。独りぼっちで苦しんでいる女性達や市民の繋がりを大事にしながら、がんばっていこうと思います。
子どもたちの命と未来を守るため、共に母親大会の歴史を引き継ぎ、未来に繋いでいこうではありませんか。
  1. 2012/07/03(火) 08:21:34|
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放射能被害論の確立を

                                                           2012.6.30
放射能被害論の確立を ―放射線被害の総体とそのピラミッド構造を見ること
それによって、私達の、生命・生活・環境を守る方向が見えてきます。―
                      佐藤 茂雄(「放射能から子どもたちを守る栗原ネッットワーク」準備会)

6月4日提出の「栗原市における放射能対策を求める要望書(第5次)まえがき」より
そもそも、今回の福島原発事故に起因する放射能汚染問題をどう捉え、位置づけるか、ということです。加害者は、国と東電、であり、被害者は、国民(市民)です。自治体も原発誘致などしていなければ市民と同じ被害者です。でもその被害は、国境を超え、全世界へ、人間界を超え、自然環境・全地球環境全体へ拡がっていっています。その被害の総体をどう見るのか、その被害の構造をどう捉えるのか、その放射能被害のピラミッド構造をきちんと捉えていくことが重要になってきます。そこから、① 被害を統治者(国)=(東電とともに加害者でもある)の都合の良い範囲に限定してしまう、その範囲で受忍せよとすることは、栗原市であれば、それは「統治」の役割(国の施策に服従せよと)を背負わされるだけになってしまいます。そうではなく、被害の総体を、構造をきちんと捉え、予防原則に従って、予測できることを独自の判断で行い、施策を実行すべきです。(費用は、原因者負担の原則によって国・東電に請求を)自治体が「市民の命と健康を守る」その前面に立つ、「自治」の役割を果たすべきです。
①を見るうえで、これまで被曝者の救済がどのように行われてきたか、日本において、あるいは、チェルノブイリなどでも世界で、被曝者など放射能の被害がどのように扱われてきたか、あるいは、水俣、大気汚染公害等その被害に対して国や加害企業がどのように対処してきたか、どう責任を取ってきたかを見れば明らかです。それに加担する多くの科学者、専門家、学会…(マスコミも)ICRP(国際放射線防護委員会)は、その存在からも基準の考えからも人間の健康を第一に考えているものでありません。内部被曝の影響を一貫して軽視・無視してきています。それは、「経済的・社会的要因(原発による発電の利益等)の両立を考えて限界値を設定」しているものです。このように放射線による犠牲の受忍を強いているものです。そのICRPさえ、「リスクは線量が低くても存在する」と言っているにもかかわらず、日本政府は、ICRPをさらに悪用して、「限界値以下なら安全です」という宣伝さえしています。健康を守るべき政府のすべきことではなく、低線量の晩発性の被害を加速させるようなことをしています。
今回の多くの自治体が決めた除染計画をなかなか承認しない背景にはこうしたことがあり、千葉県の東葛地方の自治体は、国の基準には、内部被曝の影響が考量されていないとして、独自の判断として除染基準を子どもたちのいる学校等施設では、50㎝でなく、地表で0.23μ㏜/hにしています。
放射能被害論から見た自治体の独自基準設定の必要性
 今回の要望書では、一番の主眼点は、栗原市が「市民の生活と命と健康を守る」ため「独自の判断」(除染基準を子どもたちのいる学校等施設では、50㎝でなく、地表で0.23μ㏜/hにするなど)に踏み出すようにさせることでした。まえがきにもそのため、放射能被害の総体の把握、被害の構造―「放射能被害のピラミッド構造」(これは、私の新造語で、<資料>に)をきちんと捉えることの必要性を説いていきました。力を入れて臨んだ、市民の健康を第一に考えての「独自の判断」を、という点では、千葉県東葛地域の自治体―柏、流山、野田、松戸、白井が、国とは違って「独自の判断」をしている背景には、「国の基準自体が内部被曝の危険性を考慮したものでない不十分なものであり、安全基準ではない」ことを把握しているためだと指摘しました。宮城県でも、角田市と柴田町が最近「国の基準未満でも独自除染」へ踏み出したことも同じ事情であり、栗原市も是非、市民の生活と命と健康を守る立場から「独自の判断」をする動きに同調することを切望しました。また、この動きは、1970~80年代の公害・環境問題での地方自治体からの規制強化が、国の施策を変えていったことと、全く同じパターンであり、いずれ国の施策も変わらざるを得なくなると説得しました。しかし、栗原市は、この点は、「できるだけ下げるようには、…」と言いましたが、最後は、財政の問題の壁などを突き破ることができず、残念ながら、6月4日のこの段階では持っていけませんでした。
放射能被害論に立ち返り、生命・生活・環境を守る方向を
10万年先の未来へ大きな負債を既に生み出してしまっているこの今回の福島原発事故の深刻な事態。その克服には、途方もない時間と、すべての人類の英知の結集と、膨大な労力の投入が必要とされてきます。これまでの方法、従前のやり方では、もはや難しいことは明らかです。それにもかかわらず、国は、事故原因が十分に究明されていない中で、従前のやり方の延長し、原発再稼働を強行してきています。環境の再生への除染や、被害の補償、放射能被害者の救済・克服ということでも極めて遅れています。
それに、被害者の内部での断絶と対立、本来争うべきでない人たちが争っているという分断状況もあります。福島からの避難、区域指定やその変更による分断。放射能汚染が拡がり、未だに収束が見えない中で、それをどう見るか、どう対処するかで、様々な所で、空白や矛盾や葛藤、分裂・分断という “分断状況”が起きてきています。福島の中、避難した人達との間。福島以外でも、生産者と消費者、若い世代とそれ以外、権威ある専門家(学会・機関)と一般市民、科学者間での論争、市民の間でも宗教論争に似たやり取り。仮処理地・中間処理地選定問題やがれき問題で現れてきている軋轢・対立の図式。原発再稼働をめぐる地元とそれ以外の反応の違い。などの多種多様な“分断状況”がたくさんあります。私は、こうした困難な状況において、判断に迷ったり、壁にぶち当たったりした時、絶えず、「ことの根本」に立ち返るように努めています。それは、放射線被害の総体とそのピラミッド構造を見ることです。「ことの根本」=放射能被害論に立ち返る。そのことによって、私達の、生命・生活・環境を守る方向が、再び鮮明に見えてくるからです。放射能被害論に立ち返るということは、被害者の視点、市民の目、被害者の目線で見ることです。広島・長崎の被爆者たちが歩んできた困難な道に思いを寄せ、同じく、水俣、大気汚染公害等の公害病患者たちの歩んできた困難な道に思いを寄せることです。そうであるならば、ICRP等の役割もはっきりと認識できるし、その基準を採用する意味も自明のものとなってきます。
日本の政府、学会、産業界、マスコミもすべて、福島原発事故以前に行ってきた原子力開発推進への反省なしに、誰一人として責任を取らず、従前のやり方を押し通そうとしてきています。ICRP等のデータを重用し、安全・安心論を振りまいています。その言い方は、明らかに父権主義的であり、上から目線からです。政府や既存の多くの学者・専門家たちは、未だに安全・安心キャンペーンをやっています。国は、「放射能よりもストレスのほうが身体に悪い」というメッセージを大々的に発しています。(特に文部科学省が)子どもにストレスをかけないために、大人が感じてはいけないと、放射能の不安を感じること自体が禁じられているように、特に福島では、学校で子どもをストレスから守ろうというスローガンの下、安全、安心がさけばれすぎているようです。子どもたちは、この日本で、この先何十年も生きていかなければなりません。私達大人以上に、放射能の危険性と防護の方法をよく知り、生きていく力を身に付けていってもらいたいのです。子どもたちには、今回の事故を通して、自分で考える力、困難に立ち向かう力、問題を解決していく力、生きる力をつけてもらいたいのです。
放射能被害論に立ち、協同・協働する道を
また、放射能被害論に立つならば、私達は、誰と一緒に行動すべきか、協同・協働すべきかがはっきりしてきます。自分だけで悩んでいるのでなく、「情報共有」「学習」「つながる」「交流」することによって、自分の立位置が分かる、自分を、自分の家族を守るのは、自分自身の判断基準を持つしかなくそれをより確かなものにできます。協同することによって、地域、自治体、などの周りを変えていくことができます。それが確信になります。一つ一つ、一人一人のつながりを大切にし、積み重ねていくこと。ネット、ツイッターだけでなく、直接、人と人が出会うことの大切さ、そうした”場“が必要です。生活と言葉をつなぐ、言葉を出せない人に言葉を出せる“場”を作る。「子どもの健康を守りたい」「環境を守りたい」ということから結びつき、ネットワークを組み、この深刻な事態へ前向きに対処していけます。
どんなに時間がかかっても自分たちで横の連帯を広げて、世の中を、政治をそのしくみを、変えていくしかありません。その変化を実現するために、世代や考え方の違いをこえて、誰もが大切だと思う命を守るために、それぞれ自分のできることをしながら、みんなの力を強めていく努力の持続をしなければなりません。
可能な限りの被曝からの防護を実現するには、汚染を知り、放射能を知り、放射能から身を守る方法を、みんなで語り合う必要があります。汚染を語り、被曝に対する不安を語れる環境を、“場”を、放射能防護に関する自己決定の尊重を、自己責任という意味ではなく、自己決定の大切さ、決して大事なことは、他人まかせにしない、ということです。
ここ栗原では、昨年の3.11では、地震の被害は大きく、また、沿岸部や福島とも寸断されていました。まず、自分たちの周りを、当事者として事象をどう捉え、どう動けけるのか、原発事故、放射能の汚染の広がりを知ったのは、少し経ってからでした。自分の経験や判断のみに頼るのではなく、広く関わること。こうした冷静な判断が難しい非常時には、特に情報の間口を広げておくことが重要でした。私達は、すでに3年前から「ゆきとどいた教育を進める栗原市民の会」として「地域の子ども達の教育環境をよくしていこう」ということで活動していました。こうした意識や行動の目標を共有できる市民同士が、原発事故、放射能の汚染の栗原への広がりの事実を知る中で、調査や測定、マップ作りや学習会、見学会などを栗原母親連絡会と一緒になって行ってきました。栗原市に対する私達のスタンスは、①基本的に信頼する。②情報を共有する。③できるところから協働していく。というものです。そのため、私達は、栗原市への働きかけを重視し、すでに5次にわたる要望書を提出してきました。そうすることで、栗原市の放射能対策を前進させることができてきました。
最後に
私達は、今、「放射線量高濃度地域で、子どもがいる家庭での除染などを急ごう」と呼びかけてきています。私は、この間、栗原市の市民への出前測定を補うような、子どもがいる家庭への市民出前測定を始めています。それを始めてみて、「子どもを持つ親が不安(ストレス)を持つこと自体も、放射能被害だ」というとらえ方をする必要があると思うようになってきました。
原発事故によって受けた不安に対する慰謝料の請求がすでに多く出始めてきています。当然のことです。しかし、それは広島・長崎ではなかったことです。原爆被爆者には、未だに救済が限定的にしか行われず、国は新たな申請も打ち切ろうと幕引きをはかってきています。今回の福島原発事故では、当たり前のことですが、被害の捉え方は、広島・長崎のそれをすでに上回ってきています。国が放射能被害のピラミッドの上の方だけの、頂上だけの対策・救済で済ませようとしても、今回の福島原発事故では、それを許してはいけないし、すでに許さない状況が生まれきています。
福島で、避難先で、全国各地で、市民や子どもたちを守り、生産者を守る連帯した様々な運動や、原発の再稼働に反対する運動が拡がってきています。それらが連帯した運動となって、もっと、全国各地で、それもそれぞれがネットワークを組みながら前進させ、大きな全国民的な運動、うねりにしていかなければなりません。そうすることによって、必ず、放射能被害を克服し、私達の、生命・生活・環境を守る方向が見えてきます。
ここ栗原でも、思いを一つにした市民の横のつながりを強めていかなければなりません。もっと市民の間での協同の取り組みの輪を大きく広げていく必要があります。栗原市の団体,グループ,個人のみなさんに,「情報を共有し」「学習し」「つながり」「「交流する」場として,私達は、今、「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」の結成を呼びかけています。
<資料>
放射能被害のピラミッド構造(その1-原爆被爆者)
原爆症認定制度
 
認定には、原爆の放射線が原因で発病した(放射線起因性)、治療が必要な状態にある(要医療性)という2要件を満たす必要がある。
認定者数は手帳所持者約25万人の1%未満にとどまっており、認定されない被爆者は、原爆症認定申請をしたにもかかわらず、厚生労働省から放射線が原因ではないとして原爆症の認定を却下されたことに対して、その却下処分の取り消しを求める裁判(原爆症認定訴訟)を起こしている。
これにより、認定を求める被爆者の集団訴訟で相次ぎ敗訴した国は基準を緩和し、爆心地から約3.5キロ以内で被爆した人や、原爆投下後約100時間内に同約2キロ以内に入った人などの一定の条件で、がん、白血病、心筋梗塞(こうそく)、副甲状腺機能高進症、白内障 の5つの疾病にかかった場合は積極認定する新基準を導入している。(原爆症認定制度 マネー辞典09.12.22更新 )
集団訴訟で原告勝訴が相次いだのは、爆発後一分以内の初期放射線被爆だけを認定の判断材料にし、放射線降下物や残留放射線などの外部ないし内部被ばくの影響をほとんど無視した改定前の認定基準が断罪され、この基準で切り捨てられてきた遠距離被爆者や入市被爆者、幅広い病気が原爆症と認められたからです。 しかし、未だに国は、この流れに逆行し、従来の審査方針に固執し続け幅広く認定するという姿勢を採っていません。2008年の改定、2009年の一部再改訂のもかかわらず、17700件を超える審査の内件認定件数は8,800人程度までしか到達していません。3.5%にすぎません。毎年多くの被曝者が亡くなっていく中では、認定被爆者の総数の増加は微々たるものでしかありません。このように国は、相変わらず被爆実態・被爆者の苦しみと正面から向き合おうとしていません。被爆者はこのままでは集団訴訟を終わらせることはできない状況です。残された時間との勝負となってきています。(最近の6月25日の「被爆体験者」訴訟の長崎地裁判決では、原告側が敗訴し、福岡高裁へ控訴へ)
 このように原爆被爆者約25万人のうち、戦後から最近までは、その1%だけ、相次ぐ原爆症認定訴訟敗訴によっても3.5%までしか国は認定してきていません。こうして、国が被害補償をしているのは、氷山の一角、原爆被爆―放射能被害のピラミッド構造の、その一番上だけなのです。
放射能被害のピラミッド構造(その2-環境被害
「環境ストック概念を用いた公害地域再生の理論的検討」
-持続可能な地域発展に向けてー清水万由子(京都大学大学院気球環境学舎) 2008 
の P8の「図1環境被害のピラミッド構造」を援用してみます。 (作成は、佐藤 茂雄)
piramid20120703


  1. 2012/07/03(火) 08:08:40|
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市民出前測定を始めてみて、見えてきたこと

                                               2012.6.29
市民出前測定を始めてみて、見えてきたこと
             放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク(準備会)放射能測定チーム 佐藤 茂雄          
この間の経過について
 ちょうど1か月前の5月29日に「放射線量高濃度地域で、子どもがいる家庭での除染などを急ごう!!」<栗原市では出前測定調査をしています。ネットワーク(準)の放射能測定チームでも事前測定や相談に応じます。>という記事を書きました。私のブログを見た岩ケ崎のAさんより「栗駒球場の値が高いのに驚きました。近くに住むものですが、小さな子どもがいます。心配なので放射能を測ってもらえませんか?」という依頼が来て、5月15日に市民出前測定を始めたのが事の始まりでした。その結果にもとづいて書いたのがこの5月29日の記事でした。その後、その近くの方などの依頼も来ていたのですが、その日程を調整中の6月5日、この記事を見た「栗原市のBさん」からメールが届きました。
「昨年度、市の出前測定で、自宅付近を測定してもらい、雨樋1カ所が、0.88μSv出て、子どもが、もうすぐ歩くようになるので、不安もあります。危険と思われる場所を見つける測定をお願いします。」という内容でした。そこで、そちらの要望を先に応えることにしました。その同時期に岩波のブックレット「避難する権利、それぞれの選択」が出ましたので、このこととは全く関係ない意識で6月6日にすぐ注文しました。6月7日になって初めて「栗原市のBさん」の住所が「若柳畑岡」であることが分かりました。ここは栗原市内でも比較的放射線量が低いと思われる地区です。それでも0.88出て、子どもがもうじきその近くを歩くのならば市民出前測定しないわけにはなりません。
事前の連絡などから、Bさんが現在住まわれている若柳畑岡は実家であり、昨年のこの頃、嫁ぎ先の鶯沢で出産したとのこと。その後、そこが高濃度汚染地区だと分かり、同じ市内の比較的低濃度の地区の若柳畑岡の実家に戻られているという事情が分かりました。6月14日(木)の午後に市民出前測定を行い、その結果は、岩ケ崎のAさんの<公開ファイル NO.1>と同様に<公開ファイル NO.2>として記しました。
ただ、この若柳畑岡のBさんのケースを報告する前にブックレットと同じタイトルになりますが、「避難する権利、それぞれの選択」について、私の考えを述べないわけにはなりません。
「避難する権利、それぞれの選択」をどう考えるか 「放射線量高濃度地域からの避難」というと、まず、あの話題の政治家小沢一郎氏とその秘書の福島原発事故直後の地元奥州市(栗原市からも近く同じ放射性物質重点調査地域になっている)からの逃亡があります。彼らにも「避難する権利」はあるかとは思いますが、政治家としては、失格です。福島県から、それも一律ではないわけですが、同じ県内にととまらず、全国への避難が母子を中心に大規模に行われていることは既によく知られていることです。私は、福島の広範囲で、放射線量が比較的に高ければ勿論「避難する権利」があり、事情が許すならば、出来るだけ避難すべきだと思います。またそのための条件整備をもっと進めて、母子だけでなく、あらゆる人たちが避難するかどうかの選択をスムーズにできるようにすべきだと思っています。つまり、避難だけでなくそこのとどまる論理もあるわけでしょうから、要は、そのそれぞれの選択が自由に行われるようにすべきだと思います。
このブックレットで言っている「一定の線量以上の放射線被曝が予想される地域の住民には,「避難する権利」が認められるべきである」には全く同感です。「そうした地域の住民が行動を選択するために必要な情報を受ける権利が認められること,そして避難を選択した場合には必要な経済的,社会的支援を受ける権利が認められることを意味」することも異存はありません。しかし、このブックレットを書いている法律家の方が考えるのとは少し違う見方もしています。私は、つまり、「必要な経済的,社会的支援を受ける権利」があるかどうかを挙げることはよいのですが、そのことによって「一定の線量以上の放射線被曝が予想される地域の住民」の限定が狭く行われることを危惧するのです。その地域は、海外の人から見れば日本全体かも知れませんし、日本の中にもそのように考え海外へ避難された方もいます。私個人としては、その地域は、北海道を除く東日本全体と考えたいと思っています。そこにあえて「必要な経済的,社会的支援を受ける権利」があってもなくてもよいのではと思っています。勿論、それが絶対になければならないという地域(福島県の多くの地域と宮城県南部など)があることも確かですが…
 さて、それでは、ここ栗原市では具体的にどう考えたらよいのでしょう。栗原市の面積は広く宮城県内では最大です。放射線量に関してもその北西部が高く、東南部が低く、中間がその真ん中程度とグラデーションになっています。私自身は、築館黒瀬というその中間の部分の地区に住んでいます。岩ケ崎のAさんが北西部の高濃度(除染計画地区)地域で、若柳畑岡のBさんは東南部の低濃度地域です。放射線管理区域と同程度(4万ベクレル/㎥)のセシウムが地表に沈着しているのはすべて北西部です。そこからどの程度の人たちが避難しているか、私は把握していません。多くの友人、知人、それに少しですが親せきもいます。その家族、子ども孫を含めて避難の動きを感じていません。しかし、それは、私が感じていないだけなのです。鶯沢→若柳畑岡のBさんや子どもを持つ若い人たちと接触が多くなるにつれ、そこから出たくても出られない家族がいることも分かりました。そして、やはりその周りでは、既に出ていった方もいるようです。一部の学者の言うようにそこから「すぐに避難すべきだ」とは、私は言えません。どちらかと言えば、やはり今の心情は、いろいろな対策、工夫をして、残れたら残って欲しいと思う気持ちの方が強いのです。実家が同じ栗原市の中の低濃度地域にあるBさんの場合は、次善の対策として極めて賢明だと思われました。つまり、ここ栗原市ではどうしたらという問いには、現時点では、私には、明瞭な答えが無い、出ないのです。この答えのない問いに,これから否応なしに向き合うことを余儀なくされてくことを覚悟しています。
                                                      

まず今回初めて市民出前測定を行った若柳畑岡 Bさん の場合 <公開ファイル> NO. 2 を、続いて、前回、最初に市民出前測定を行った 栗駒岩ケ崎のAさん の場合 <公開ファイル> NO. 1の(追加)-栗原市の出前測定に立ち会って の報告をします。
6月28日には、この2つの<公開ファイル>(その時点では準公開ファイル)を栗原市の危機管理室に報告しながら、対策を相談してきました。それを踏まえての2つのこの<公開ファイル>(一つは追加)となっています。
                                                  
<公開ファイル>    NO. 2                  2012.6.28作成
若柳畑岡 Bさん 
<状況と経過>
 主婦、もうじき1歳になる子どもがいる。昨年、嫁ぎ先の鶯沢で出産。放射能汚染の影響を心配して、その後実家(若柳畑岡)で生活。昨年11月に市の出前測定を頼んだが、雨どい下で0.88μ㏜/hの高濃度を検出。(芝生は、0.15)その際、市の担当者より「大したことはありませんよ」と言われてしまったとのことでした。このことを、確か私にメールをしてきたのが始まりでした。それが、公開ファイルNO.1の発表後の6月初め、再び連絡が入りました。「子どもが、もうすぐ歩くようになるので、不安もあります。測定をして、危険と思われる場所を見つけていただくと助かります。」という内容でした。また、畑もあるようで、土壌検査の問い合わせもありました。そこで、私の方から連絡を入れ、6月14日午後2時に訪問して測定する約束をしました。場所等も分からず、よければ6月9日のプレ6月例会に参加してもらい、詳しい場所を教えて下さいと誘いました。当日少し遅れてですが参加していただき、他の同じような事情を抱えた若い人たちとの情報交換や、交流なども少しできたと思います。
<当日>
 6月14日(木)の午後2時、天気は曇り。若柳中学校からかなりの距離を南下した彼女の実家を訪ねました。最初に空気清浄器の入っていた居間で、見取り図を描いてもらい、打ち合わせをしました。「測定している間、子どもは、母が2階で面倒を見ています。」とのことでした。子どもは、この居間と隣の座敷が主に居る場所だそうでした。(歩けるようになれば、家の周りにも)建物は、鉄骨プレハブで、密封性も高いと思われました。最初に、屋内、次に外を一回り測り、畑も、問題の雨どい下も測り、最後にもう一度、屋内を空気清浄器をオフにして測定しました。私のロシア製の測定器の欠点は、この時点ではまだはっきりと自覚していませんでしたが、(6月19日のNO.1の出前測定に立ち会って分かってきた)この時点でも、どうもいつもと様子が違う感じがしていました。一部を除いて、この家では比較的に放射線量はそれほど、高くありません。そこで、彼女が持っていたエステーエアーカウンターSでも測ってもらうことにしました。(第4回の栗駒総合運動公園の自主測定でも、私の組は、相方にこの機器を使ってもらい補助をしてもらいました。)
<測定結果>
①庭 0.19 0.18(50㎝) 0.16(1m)        ⑧奥のカーポート横 0.15
②芝生 0.19                       ⑨カーポートの下 0.15
③草土を削った残土の塊 0.27               ⑩手前のカーポート(雨どい下)0.80 0.14(1m)
④コンクリート上 0.13                  ⑪入口近く石の間 0.3
⑤畑 0.17                        ⑫居間 0.12 0.12 0.18 (空気清浄器オン)
⑥裏入口(コケ変色水溜り) 0.4 0.11(1m6/18) 0.11 0.11 0.16(オフ)
⑦家の裏 0.2 ⑬座敷 0.14 0.12 0.16 
<評価>
①は、外の平均的な濃度。⑤畑もこれが平均。③は、早めに処分の必要アリ(子どもが触らないように)⑥も1㎡ほど削る必要アリ(これも子どもが歩き出して触らないように)⑩が問題の場所で広さはこれも1㎡ほど。ここは家の前面で子どもが歩き出せば常に行ってしまいそうな場所です。除染基準が0.23だとか、1mでとか、いろいろと国からお金を持ってくるには制約はありますが、それが安全基準なわけではありません。大甘な「がまん基準」すぎません。子どもの安全を第一に考えるなら、市単独なり(後で東電に請求を)、自力でも処理を行う必要があります。技術的なこともあり処理方法については危機管理室と相談したいと思います。
⑧と⑩の違いは、カーポートの屋根の材質の違い(⑧は、つるつるでセシウムがもうあまり沈着していないと思われ、⑩は、凸凹があること。)と、雨の落ち方の違い(⑧は、横に一列に落ちてくる。⑩は、その一点に屋根から全て集中して落ちてくる)にあります。このことは、若柳畑岡地区のように、一般的に栗原市内で落ちた放射線量が比較的に少なめな所でさえ、それが集中するとやはりマイクロホットスポットになってしまう、ということを証明しています。
<私の反省>
 実際に依頼者の家を訪問して調べるまで、この若柳畑岡地区は、自分の作成したマップでは、低濃度地帯とした所でしたので、私も、この市の出前測定の担当者のように「大したことはありませんよ」と先入観を、少し持っていました。しかし、訪問すると決めた時点より、この放射能問題では、あらゆる先入観を持つことは止めようと決めていましたので、まず、何よりも放射能被害の事実の把握をすることを優先しました。それも、国の基準は、放射能被害のほんの一部、放射能被害のピラミッド構造の頂点のみしか、対象としていません。私は、「子どもを持つ親が不安(ストレス)を持つこと自体も、放射能被害だ」というとらえ方をする必要があると思うようになってきました。その人によって感じ方、思い、状況が違う。まず、被害を感じている人の気持ちを受容する、それに寄り添うことから始めるべきだと思うようになってきました。案外、そうすると、そこにも根拠があったりし、新しい発見もします。自分の判断基準や考えを修正せざるを得なくなることも多く出てきます。今回も、やはりそうでした。低濃度地帯でもマイクロホットスポットが出てきてしまうのだと分かりました。それに、その家に行って、もうじき歩きそうな、その小さな子どもを見ていると、その子の親の具体的な心配事が分かってくるのです。いい勉強になりました。
<その後は、…>
 6月28日に、市の危機管理室行って、相談してきました。危機管理室長も、この0.88μ㏜/hは、「大したことはありません」としたことは、間違いだと認識しました。このような比較的放射線量が低い市内でも、マイクロホットスポットが出現してしまうメカニズムも分かってもらえました。依頼者のBさんにも、このマイクロホットスポット出現のメカニズムを理解してもらうことでそれへの対処や注意を本人が考えられて、少しは安心に繋がっていったと伝えました。
除染について、優先順位としては、市としては除染対象地区からであること。それでも、いずれ、除染対象地区以外の地区の民家も対象にせざるを得なく、検討をしていくとしていました。
このあたりの回答をしてくることは、私の予想通りでしたので、そこで、自力での除染方法の相談をしました。③と⑥は、きちんと防備をした上で、その部分を取り除き、厚手のビニール袋に入れて、敷地内に穴を掘って一時的に埋めて置く。⑩は、その上からの処置(コンクリートをかぶせるとか)を考えては、ということでした。
あと、最近、このBさんより、網戸などの掃除の相談を受けていることも相談し、私が提案した「高圧洗浄機を使わず、網戸、サッシなどを、普通に丁寧に汚れをふき取るような掃除の徹底で良い」「汚染物は燃えるゴミに出して」という方法で構わないとの見解を伺いました。
ここでも、最後にもうじき歩き出す子どもの話をしてきました。親にとっては、(ジジババもですが)その子のことが一番心配なのです。その子ども動線を考えて危険なところを取り除きたいのです。と伝えました。国の基準がどうであるとか、お金が出る、出ないとかの問題ではないのです。
                                                             

<公開フャイル>  NO.1(追加)                        6月28日作成

6月19日(火)栗駒岩ケ崎のAさん宅の栗原市の出前測定に立ち会う         
6月初めに申し込んでいた出前測定が19日9時からということになりました。既にその前に私が危機管理室に立ち会うこと通告しておきました。1ヶ月前に測ったのは雨の中であり、記録もおおよそになってしまい、きちんと取れませんでした。この日は曇でした。前回の場所などの確認を少し早めに行っておこなうことにしました。
午前8時半到着。前回の場所を急いで思い出そうとして探しましたが、一部草地で地表0.6μ㏜/hの部分が上手く見つかりませんでした。そのうち、男女2人のペアで市から測定者が来ました。私の名刺を渡し、立ち会うことを了解してもらいました。5カ所の測定を9時15分~35分と結構短い時間で行いました。
①庭 0.262 0.246 0.197 (この家の平均的な場所として)
②家の裏(軒下) 1.485 0.438 0.268 (ここから排水口まで約10m一直線に)
③子供部屋(中央) 0.094 0.096 0.105 
④家の前(軒下) 0.687 0.096 0.174 
⑤灰の上 0.257 0.240 0.259 
市のサーベイメーター(携帯用放射線測定器)の横に私のロシア製SOEKS-01Mガイガーカウンターの測定器を並べて測定しました。だいたい同じ傾向を示しましたが、0.1~0.3辺りでは、ロシア製は少し高めに出るようです。ところが、0.4~1超ではほとんど変わりません。前に地表×0.95 50㎝・1m×0.75という補修係数を出しましたが、その時のだいたいの地表が確か0.4以上で、50㎝・1mが0.3以下でした。ですから、高さで違ったのではなく、高濃度で整合性が高く、低濃度ではそれが少し低くなる(だから5回測定の平均値を)という特徴があります。
 この出前測定で問題とされたのは、②です。それもかなりの範囲であることを理解されたようでした。ここは、危機管理室に連絡して対応を相談するようにとの指示を受けました。
 ①も確かに平均的なのでしょうが、少しズラせば、1mで0.23以上になることは明らかです。庭の1点だけならこうした数値にもなります。④もポイントは抑えておいたのですが、高くなって数値が下がりました。これももう少し周りまで測定すれば高さでの低減がこれほどでもない所がある筈です。⑤に関しても、ここも問題視すべき数値ですが、1ヶ月前はもっと高く、その周りでも高いところがありました。③に関しては、この結果には少し安心しました。前に部屋の中でも0.23辺りが出たので心配していましたが、今回は私のロシア製でも少しこれよりは高めでしたが、比較的に低く出ました。
今回、ロシア製で0.23辺りを測定するのは少しキツイことが思い知らされました。しかし、市の出前測定の5カ所だけでは絶対に不十分だとも分かりました。
前回、私が測定に来た時、依頼者の彼の話を聞いていて、この放射能汚染がどのようにして来たのか、どんなことに注意したらよいかなどの基礎知識が少し不足しているように感じました。そこで、この日の出前測定後に23分間のDVD「放射線内部被曝から子どもを守るために」をできれば家族と一緒に見て欲しいと前日に連絡しておきました。彼と奥さんと途中からは、お母さんも加わって見てもらいました。私が説明するより(画面を見ながら補足はしますが)やはり随分と説得力がありました。家族が日常的に食べているものも聞きました。栗原市や加美町などの持ち込み食物検査の結果から分かってきた、避けるべき地場の食物を提示しました。子どもは、出来る限り5㏃以下(できればゼロを)大人でもとくに若い人たち(+免疫力が低下している人も)は低目にし、全体でも10㏃以下が望ましいと伝えました。2品目まで持ち込みの食物検査ができるので活用するよう勧めました。お母さんは早速、梅(梅干しを作る前に)をやってみようと言っていました。周りの人たちで手分けすればだいたいのものは分かる筈だと伝えました。結果が出たら、教えて下さいとお願しました。こうしてDVDを見た後に、少し皆さんといろいろ懇談をしました。
また、資料としてプレ6月例会の資料(300円)を買ってもらいました。また、最近出たばかりの柏市の市民向けの除染手引き「子どもと未来のために」(ダウンロードしたもの)を見せて、ネットで見て参考にするよう勧めました。終了したのは、10時半を過ぎていました。(全部で約2時間です。)
<残った課題>
6月28日、市の危機管理室に出かけて行って、②の対策だけでなく、この家の除染全体をどうすべきか、今回の出前測定だけでは不十分であることを危機管理室長に指摘してきました。
出前測定から次の段階へ―子どもがいる家庭(民有地)の具体的な除染へと進み始めるべき段階に来ています。それを前提とした事前の放射線量計測をもっときちんとやって、除染作業範囲と作業方法等に検討し、除染作業計画の作成へと進めることが必要です。その後、除染作業・事後計測の実施と続きます。さらに、除染以外の土壌検査・農作物検査が必要な家庭もあり、食生活や、健康調査などについても相談を受け、市が指導する必要があることも伝えました。
市では、ここは除染対象地区であるため、民家での除染もこれから実施して行く。その際には私の指摘したような方向になること。(「さらに、…」以降は?)全面的な除染はそれで良いだろうが、早目に対処したいならば、自力で②の処理をしてもらうしかない。(きちんと防備して、その部分を取り除き、厚手のビニール袋に入れて、敷地内に穴を掘って一時的に埋めて置くようにとのことでした。)さらにそれを持っていく場所の確保の問題は、地域での話し合いでされるようにしていきたい。こうした内容の話をしてきました。
私は、2度にわたってこの家の測定(自主測定と市の出前測定)に関わりました。そこで、ここの小さな子どもが動き回る様子も伝えて、高濃度汚染地区の子どもがいる家庭での除染を急ぐように強調して要望しました。
  1. 2012/07/02(月) 22:55:29|
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月例会のご案内

放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」 (準備会)
   か ら の お 知 ら せ 
 (7月29日結成の前にプレ7月例会を持ちます。)
「情報共有」「学習」「つながり」「交流」の広場
プ レ 7 月 例 会 7月 14 日 (土) 午前10時~12時 栗原市市民活動支援センター

① DVD「海の汚染、魚の汚染」水口憲哉(東京海洋大学名誉教授)を 上映 します。

陸上の汚染以上に、複雑で見えにくい海の汚染。3.11までは、平均0.3ベクレル/kg
だった魚の汚染。ブリ、マグロ、ヒラメ・・・
日常、食卓に登る魚の汚染と危険度を私たちは、どのように考えればよいのか。
( 64分の内容の前半と最後の約30分のみの上映を行います。)

(参考図書―「食品の放射能汚染 完全対策マニュアル」宝島社¥800+税)
② 意 見 交 換 をします。
テーマは、6月例会に引き続き、「内部被曝と外部被曝の危険性について、栗原の食べ物・飲み物は大丈夫か?子どもたちの屋外活動はどうすべきか」です。
6月9日のプレ6月例会でも、参加者のみなさんが、情報の交換をし、意見交換をしました。食品の持ち込み検査が市民の注目を集め、子どもを持つ若い親たちの関心事も、食べ物からの内部被曝になってきています。それでも、まだまだこの放射能被害の広がりー内部被曝の危険性の理解が浸透していないことが出されています。自分を、自分の家族を守るのは、自分自身の判断基準を持つしかないことが明らかになってきました。「放射線量に閾値なし」「低線量でも発がんなどのリスクがあり、ゼロベクレルこそ最善」という考えを、どう浸透させられるか、そして、可能な限りの被曝からの防護を実現するには、もっと多くの人たちが汚染の実態を知り、放射能から身を守る方法をみんなで語り合う必要があることが分かってきました。
意見交換をし、一緒に考え、内部被曝と外部被曝の危険性についても学習しましょう。
③ 7月29日の岡山 博先生(日赤病院呼吸器内科・東北大学臨床教授)の 講演内容の準備 をします。
 岡山先生は、宮城県内の各地で、今、講演を精力的にしています。先生と双方向の対話をして、自分自身の判断基準を持ちましょう。食品や、子ども達の屋外活動といった基本的問題、「汚染土壌の保管場所」「がれきの処理」「汚染稲わら・牧草の処理」「野焼き、焼却、飛灰問題」などの応用問題、これらすべてに一緒になって考えてくれるのが、内科医であり、専門家である、岡山先生です。プレ7月例会(7月14日)では、7月29日に岡山先生に話していただくことの事前の整理、事前の学習を行います。
この後も 毎 月 第2土曜日 午前10時~12時に、
栗原市市民活動支援センターで、 月 例 会 を持ちます。(出入り自由です。)

* 参加費:300円(資料代として)
* 会場には資料、汚染マップなどいろいろな展示を用意しています。
* お子さん連れの方も歓迎します。(託児コーナーもあります)
「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」(準備会)
   連絡先/本田敏夫 TEL・FAX 0228-23-7707 E‐mail gsbjj525@yahoo.co.jp
  「放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク」のブログ http://kuriharasimin.blog.fc2.com/

* ゆきとどいた教育をすすめる栗原市民の会 連絡先/ 鈴木健三 TEL・FAX 0228-47-2932
* 栗 原 母 親 連 絡 会    連絡先/ 佐藤澄子 TEL・FAX 0228-22-7412
  1. 2012/07/02(月) 08:51:45|
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